『アクリル樹脂ってなに?!』というご質問にお応えします。アクリル樹脂の特性や使用用途、当社の独自技術を用いた「セルキャスト製法」についてのご紹介です。
アクリル樹脂とは
「アクリル」とは一般的な呼称で、略号は『PMMA』、正式名称は『ポリメチルメタクリレート樹脂(ポリメタクリル酸メチル樹脂)』です。MMAモノマーという原料に反応を開始させる材料を混ぜ、熱をかけたり光(紫外線)をあてたりすると、化学反応(重合といいます)が始まります。だんだんと水あめのようにねっとりしてきて、最後にはカチカチに固まります。これが「アクリル樹脂」です。
アクリル樹脂の特性
プラスチックには多くの種類がありますが、その中でも「アクリル樹脂」は透明性や耐衝撃性・耐候性・剛性などの耐久性に最も優れています。ガラスに比べ着色性や加工性が良く、軽量で破損してもガラスのように大きく飛散しません。また、プラスチックの中にはリサイクルできないものもありますが、「アクリル樹脂」はリサイクル可能です。まさに万能、プラスチックの女王にふさわしい素材なのです。
アクリル樹脂の用途

「アクリル樹脂」は上記のような特性を活かしてさまざまな場所で、私たちの身近なところにもたくさん使用されています。たとえば水族館の透明な窓、ガラスではできなかった大きな水槽やトンネル型のように変形した水槽も、アクリル板なら自由自在につくることができます。その他にもコンビニエンスストアなどの看板や自動車のメーター窓や券売機のタッチパネル、液晶ディスプレイの前面板やバックライトの導光板など、多種多様な用途があります。
アクリル樹脂板の製法
アクリル樹脂板には、「キャスト板」と「押し出し板」の2種類があり、それぞれ製造方法が違います。当社は、アクリル樹脂の特性を最大限に活かせる『セルキャスト製法』を採用しており、当社独自の技術を用いて精密セルキャストアクリル板を製造しています!
セルキャスト製法のイメージ図

主原料であるMMAモノマーを用いて、セルキャスト板の原料となるプレポリマー(粘り気のあるシラップ)を作ります。モノマーとモノマーが反応してくっつき、順々に繋がって長い鎖状になります。モノマーを人間に例えると、人と人が手を繋いでいるようなイメージです。


熟成工程で完成したアクリル樹脂板の原料であるモノマーを独自技法で成型し、次の工程へと流れていきます。この技法は『セルキャスト製法』と呼ばれており、門外不出の極秘技術です。この技法こそが当社最大の強みとなっています!


独自技法で成型したものは、加熱されることによって液状からシート状に重合されます。重合時の温度条件が高いほど人が手をつなぐスピードが速くなり、重合は速く進みます。重合時間は厚みによって異なり、厚い板になると数日にわたります。


重合工程を経てアクリル樹脂板は完成ですが、最後にとても重要な工程となる品質チェックが行われます。アクリル樹脂板中の異物、表裏の欠陥、板厚の分布などを規格に照合しつつ、一枚ごとに検査を行いランク付けをします。この検査精度の高さが、高品質を誇る当社製品の要となっています。


表面の汚れ・キズなどを防ぐために、保護フィルムを両面に貼り付けます。


当社の規格サイズに切断します。

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